フリンジを観る

かなり派手に宣伝してたから微妙かなあと思って敬遠してたけど、これが意外にいける。トンデモ科学を背景にしたSFサスペンスドラマ。

お、このシーンはエイリアンだ。今度はアルタードステーツ?まさかダークスターってことはないよな。あれの死んだ船長と会話するシーンが大好きなんだが。

ああ、さすがオタクのエイブラハム監督。SF映画のオマージュだらけ。




この人は、クローバーフィールドとか最新のスタートレックを撮った人。LOSTのほうが有名か。観たことないけど(そういえばクローバーフィールドは日本では酷評されてたけどなんでなんだろう。面白かったぞ。少なくともエメリッヒのゴジラよりは100万倍くらい良かった。ついでに言わせてもらうと日本の色つきゴジラですら完敗。怪獣映画にここまで造詣の深い監督は日本でもなかなかいない。金子修介監督くらいか?)。

ストーリーは、題名がニセ科学ってことからもわかるように、ちょっとXファイルっぽいトンデモ系。空港に到着した旅客機の乗客や乗組員が謎のウィルスに感染し、ドロドロに溶けて死んでしまう。FBI捜査官オリビア・ダナムは、事件の真相を追ううちに、ある秘密実験に原因があることを突き止めるが…。的な話。

で、とにかく映像が若い!ロケーション名が3D文字で空中に浮いてるところなんて、年寄りの監督には絶対に撮れまいて。チェイスシーンのドリーとかも迫力があって楽しい。スタントがCGじゃないところもいいね。脚本もラブシーンに始まりドッキリや派手な爆破にカーチェイスと、アクション映画の定石をそのままやってるところなんて逆に感心してしまう。若いと奇をてらって失敗するもんだけど。やっぱ才能があるやつは違うなあ。

Xファイルでは現実世界の延長というか、どこか曖昧でミステリアスなところがあったけれど、こちらは巨大企業がサイボーグアームを開発済みだったりと、前提の純正科学からしてコチラの現実とかけ離れてる。なので、科学考証をあれこれ考えても仕方がないかな。それとXファイルのような、作品全体に漂う湿った憂鬱な空気はない。これは好きずきだけれど、私にはちょっと物足りなかったかな。

惜しむらくは、まあこれは最近のアメリカ映画に共通なんだけど、美人が出てないってことか(笑)。嫉妬されるんだろうな。日本でも色気のある女優さんは袋叩きにあうしね。まあそれは仕方がない。ぐっとこらえてレンタル屋に2巻が戻ってくるのを待つオッサンであった。

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