ボクはこんなゲームを遊んできた ~ Frontier Elite 2

ガムの包み紙だって古いのは高値で取引される昨今、オッサンが若い頃に夢中で遊んでいたゲームも今なら少しは価値があるはず。そんなわけで、懐かしゲームの昔語り、はじまりはじまり。

記念すべき第一回目のゲームは、Frontier Elite 2。宇宙船で旅をしながらチマチマと商売をし、新しい宇宙船を買い、広大な宇宙を旅して回るという、買い物&宇宙コンバットシミュレーションゲーム。




これにシビれましたよ。私は。今でもこの”DAVID BRABEN’S”って表示されるところを見ると熱いものが胸を込み上げてくる。…って、これファンが作ったリメイクオープニングですやん。キレイすぎやん。本物はこっち。

ゲームにはこれといった目的もなく、敵もいない(海賊やエイリアンはいる)。広大な、本当に広大な銀河を飛び回りながら、機械製品や食料を売買してお金を稼ぎ適当に生活するという、今の日本のゲームの真逆とも言える内容。

最初のうちは農産物を買って工業国に売り、そこでパソコンを買って農業国に売る、の繰り返し。そのうち客を乗せて星から星へ。メーテル次はどこの星状態。お金が貯まり装備も充実してくると、少し離れた惑星へと遠征。海賊に襲われ、警官にたかられる。

やがてネットの掲示板に、某国の秘密基地を撮影してこい、いや爆撃しろだの、要人を暗殺してくれだの、物騒だけど割の良い仕事が増えてきて、一回だけと手を出したら最後、あれよあれよと転落の人生。麻薬の取引に手を出し、警官とドンパチを繰り返し、気がつくとお尋ね者に。最後は辺境の無政府惑星へと流れ着き、警官を買収し、放射性廃棄物の違法投棄を繰り返すダメな人になっていく。いやもちろん、まっとうな仕事をしながらタンカーみたいにデカい宇宙船を買ってお金持ちになる人もいるんだけどね。



今のゲームレベルで言えば、絵もしょぼいし操作も難解で、不親切の塊みたいなゲーム。慣れるまでは宇宙ステーションとのドッキングで死んじゃったりする。戦闘も妙にリアルで、敵味方ともに慣性飛行するため操船がやたらと難しく、ビーム砲なんて避けようがなかったり。

そんなゲームの何が面白いんだよ、とおっしゃるか。そりゃそうだわな。何が面白いんだよまったく。

でも、このゲームに取りつかれた人々が、実は世界中に山のようにいて、Xシリーズ( Beyond the Frontier ~ Renunion )のような類似ゲームが今だに開発されているという不思議。

恐らく、たった一人で宇宙を旅する、それも何の制約もシガラミもなく、行きたいところに行って、やりたいことをやるというゲーム世界が、疲れた男の心を癒すんじゃないかと。今の世の中、なかなか一人にはなれないでしょ。男には孤独が必要なんだよ、うん。怒んなよ。うん。

それにしても、二次元の世界に行きたいとか、ラブプラスの主人公と結婚式をあげたなんて人の話を聞くと、私はこのFrontierの世界に行きたかったなあと思うんですよ。ここには男のロマンがあった。なんてね。そんなゲームも今年で25周年。そりゃ歳もとるわけだ。

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